結論(この記事の要点)
訪問歯科と外来歯科は、
同じ「歯科医療」であっても
経営構造がまったく別物。
外来は
- 固定費が重い
- 患者来院が天候に左右される
- 売上に上限がある
- 広告費が高騰
- 集患競争が激しい
という“商圏競争の世界”。
対して訪問歯科は
- 固定費が極端に軽い
- ルートに入れば安定的に継続
- 売上が指数関数的に伸びる
- 地域競合がほぼ存在しない
- 営業より信頼で広がる
という“関係構築型の世界”。
つまり
外来=スピード・技術の世界
訪問=継続・信頼の世界
経営が安定するのは
圧倒的に訪問歯科の方。
そして、この違いを理解していないと
外来院長ほど“訪問の価値”を見誤る。
訪問と外来が根本的に違う理由(経営構造の差)
経営視点で見た時、
訪問と外来の差はこの3つ:
- ① 固定費の構造が違う
- ② 売上の決まり方が違う
- ③ 成功に必要な能力が違う
この3つが、
経営の安定性にも利益率にも直結する。
① 固定費の構造の違い(訪問は圧倒的に軽い)
外来の固定費
- ユニット
- レントゲン
- CT
- スタッフ
- 家賃
- 内装
- 看板
- 広告
これらが重くのしかかる。
固定費が300〜700万は普通。
一方、訪問は
- 車
- ポータブル
- 材料費
- スタッフの給与(外来より少ない)
これだけ。
訪問は固定費が外来の1/10レベル。
だから売上が伸びた時の利益率が異常に高くなる。
② 売上の決まり方の違い
外来の売上は
「患者数 × 単価 × ユニット稼働率」。
だから
- 来院が減る
- 天候悪い
- 競合医院が増える
こういった要因で簡単に落ちる。
訪問は全く違う。
訪問の売上は
「ルート × クラスター × チーム数」。
つまり
“スケジュールを作った側が勝つ世界”。
患者は来ない。こちらが“行く”。
だから訪問は
売上の再現性が高い。
これは外来ではあり得ない強み。
③ 成功に必要な能力が違う
外来は
- スピード
- 器用さ
- 手技の華やかさ
- ユニット捌き
- 患者の回転率
訪問は
- 誠実さ
- 継続力
- 相手への気遣い
- 約束を守れる
- チームマネジメント
- 施設とのコミュニケーション
スキルの方向性が真逆。
だから
外来で輝けなかった人が訪問で成功することが多い。
外来と訪問の“収益構造”はここまで違う
具体的な比較をすると一目瞭然。
◆ 外来(一般的な利益率)
売上:8000万
利益:500万〜1500万
利益率:5〜15%
理由:
- 固定費が重い
- 広告費が高い
- 患者数が不安定
- 人件費が高い
◆ 訪問(一般的な利益率)
売上:8000万
利益:3000万〜4000万
利益率:35〜45%
理由:
- 固定費が軽い
- クラスター化で効率爆増
- 継続が安定収益になる
- 患者依存ではなく“ルート依存”
訪問歯科は“安定性 × 拡張性”が両立する稀有なモデル
99%のビジネスは
- 安定すると伸びない
- 伸ばすと不安定になる
という“トレードオフ”があるが、
訪問歯科は違う。
ルート構築が安定を生み、
チーム増設が拡張を生む。
つまり
安定と拡張の両立が可能な医療モデル。
医療でこの構造は非常に珍しい。
よくある誤解と真実
❌ 誤解1:「訪問は儲からない」
→ 外来基準で見てるだけ。
→ 経営構造は完全に別物。
❌ 誤解2:「訪問は技術がいらない」
→ 誰でもできるわけではない。
→ 技術より“人間性”が価値になる。
❌ 誤解3:「外来のついでにやるもの」
→ 中途半端にやると絶対に伸びない。
→ 訪問は“事業として設計”した医院が強い。
❌ 誤解4:「訪問は移動がムダ」
→ ルート、クラスター、曜日固定で
移動は“利益を生む動線”に変わる。
外来と訪問、どちらが未来に強い?
結論:
訪問歯科の方が確実に伸びる。
理由は3つ:
- 高齢者増加(2040年ピーク)
- 施設数の増加
- 介護と医療の連携強化
外来は商圏競争が激化し
広告費勝負の世界になるが、
訪問は
信頼 × 継続 × 関係構築
で伸びる世界。
競争の質がまるで違う。
まとめ(行動につながる)
外来と訪問は
- ビジネスモデル
- 固定費
- 売上の決まり方
- 求められる能力
- 未来性
全てが根本から違う。
訪問歯科は
安定性・利益率・拡張性のバランスが最も優れている医療モデル。
そしてこれは
あなたのような
“誠実 × 継続力 × ルート構築力”
がある人に最適なフィールド。
外来に限界を感じている院長や
これから開業したい人にとって、
訪問は確実に“勝ち筋”になる。


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