訪問歯科における“リーダーの条件”

歯科経営理論

【強いチームには必ず強いリーダーがいる】

■ 結論

訪問歯科のリーダーに必要なのは
技術力よりも、判断の基準と、チームを整える力。

強い医院には必ず
“現場を前に進めるリーダー” が存在する。

この記事では、
訪問歯科におけるリーダーの役割と、
最強のリーダーに共通する条件をまとめる。


■ 訪問歯科のリーダーとは何者か?

外来と違い、訪問歯科のリーダーは
「現場の意思決定を簡潔にし、全体を整える存在」

具体的には:

  • 現場の迷いを減らす
  • 円滑な連携を作る
  • DRとスタッフの橋渡し
  • 施設との関係構築
  • トラブル対応の指揮
  • チームの雰囲気づくり

役割は多いが、求められる本質は1つ。


■ リーダーの条件①

“基準”を持っている人

強いリーダーは
何をするか迷わない。

その理由は、常に明確な基準があるから。

例:

  • 「判断に迷ったら患者安全を優先する」
  • 「丁寧さかスピードか迷ったら丁寧さ」
  • 「誰が見ても同じやり方になるよう揃える」

基準がある人は
行動がブレず、チームを安定させる。


■ リーダーの条件②

“合図”でチームを動かせる人

リーダーは大声を出す必要はない。

最強のリーダーは
“合図だけでチームが動く”。

例:

  • リーダーがバッグを閉じる → 撤収開始
  • リーダーがスケジュールを見た → 次の準備
  • リーダーが車でメモを見ている → 情報共有タイム

合図が共有されているチームは、
生産性が2倍になる。


■ リーダーの条件③

“情報を整理できる人”

訪問歯科は情報が生命線。

弱いリーダー:
情報を溜め込む・整理できない

強いリーダー:

  • 伝えるべき情報
  • 伝えなくていい情報
  • すぐに伝える情報
  • 朝礼で共有する情報

これを瞬時に分けられる。

情報整理能力こそ、
リーダーの最大の武器。


■ リーダーの条件④

怒らない。淡々と修正する。

強いリーダーは怒らない。

怒るのではなく
“何をどう直すか” を淡々と伝える。

例:

❌「なんで忘れたの?」
⭕「次からメモに入れておこう」

❌「段取り悪いよ」
⭕「ここだけ順番を変えればもっと速くなる」

怒らない人の周りには
自然とチームが集まる。


■ リーダーの条件⑤

トラブル時に前に出る人

トラブルが起きた時こそ
リーダーの真価が出る。

弱いリーダー:
後ろに下がる・責任を回避する

強いリーダー:
前に出て火を消す
(ただし責めない・整理する)

これで信頼が一気に高まる。


■ リーダーの条件⑥

“今日の目的”を言語化できる人

チームが迷う最大の理由は
目的が見えていないこと

強いリーダーは
毎日たった一言で方向を示す。

例:

  • 「今日は嚥下の評価を重点的に」
  • 「今日は時間厳守で動く日」
  • 「今日は施設との関係を深める日」

たったこれだけで
チームの集中力は変わる。


■ リーダーの条件⑦

後輩の“できている所”をまず褒める人

リーダーの言葉は
後輩にとって“絶対的な力”になる。

褒めるポイント:

  • 丁寧さ
  • スピード
  • 挨拶
  • 準備
  • 報連相

後輩は
「見られている」
「評価されている」
と感じた瞬間に伸びる。


■ まとめ

訪問歯科の強い医院には
必ず強いリーダーがいる。

そのリーダーに共通する条件はこれ。


🔵 ① 基準を持っている

🔵 ② 合図でチームを動かせる

🔵 ③ 情報整理がうまい

🔵 ④ 怒らない(淡々と直す)

🔵 ⑤ トラブル時に前に出る

🔵 ⑥ 今日の目的を言語化できる

🔵 ⑦ できている部分を褒められる


強いリーダーがいる医院は
定着率・連携・生産性すべてが高い。

訪問歯科は
“人が中心の医療”
その中心がリーダーである。

コメント

タイトルとURLをコピーしました