結論(この記事の要点)
訪問歯科の“1日8名”という数字は
ただの目安ではなく、
最も利益が安定し、
患者満足度と現場の負担がバランスする最適解。
そして、この「1日8名体制」は
根性や精神論で作るものではなく、
ルート最適化 × クラスター設計 × 事前準備
この3つで“自動的に作られる”。
外来なら
「患者が来る」構造だが、
訪問は
“行き方を設計する”ことで売上が決まる
これが本質。
■ 1日8名体制が“黄金ライン”である理由
訪問は
- 1日5名だと、移動が多くて効率が悪い
- 1日10名超えると、現場負担が急上昇
- 1日8名が、最も利益と安定性が噛み合う
1日8名 × 週5 × 月4週
= 月160名
この数字は
1チームで月250〜350万円の売上を安定して生む。
訪問歯科の経営は
1チームの効率性を最大化した医院が勝つ。
■ 「1日8名体制」の作り方は3ステップで完成する
訪問歯科は
“患者を探す”のではなく
“ルートを育てる” 医療。
そのための3ステップがこれ:
STEP1:クラスターを作る(超重要)
クラスターとは
同じエリアに患者を固めること。
訪問歯科で最も重要なのは
「患者を増やすこと」ではなく
“距離を縮めること”。
具体例:
- 車で10分圏内に
個人宅2名
グルホ2名
デイ1名
→ これだけで“5名クラスター”が完成
クラスターを作るコツ:
- 訪問先の近くで“紹介”を必ず依頼する
- デイサービスの送迎ルートに合わせて回る
- 施設前でポスティングしない(逆効果)
- 市区町村の高齢者密度データを使う
- 住所リストをGoogleマップにプロットする
クラスターの目的は
“移動ゼロで診療を重ねること”。
移動が減るほど利益が跳ね上がる。
STEP2:曜日固定でルート化する
訪問歯科の成功は
曜日固定で全てが決まる。
- 月曜:Aエリア(高齢者密度高い)
- 火曜:Bエリア(個人宅密集)
- 木曜:Cエリア(施設多い)
こうすると
“毎週同じ道を走る”ことで最適化が進む。
曜日固定のメリット:
- 施設・家族が相談しやすい
- 新規が自然に入る
- チームが迷わない
- 時間の予測精度が上がる
- 事故リスクが減る
訪問歯科は“動線の医療”。
動線を整えれば、売上は自動で上がる。
STEP3:1名あたりの診療時間を固定する
訪問の診療は
外来のようにバラバラではなく、
タイムブロック化 すると劇的に安定する。
例:
- 30分ブロック × 8名
- 45分ブロック × 6名
- 認知症重度の方は60分枠
重要なのは
“時間の見積もりができる状態”にすること。
訪問のトラブルは
- 遅延
- 移動遅れ
- 想定外の処置
この3つ。
時間設計が安定すれば
トラブルの8割は消える。
■ 1日8名体制が回らない医院の特徴(反面教師)
以下のどれかに当てはまる医院は
1日8名が絶対に安定しない。
❌ 1:患者配置がバラバラ
→ クラスター不在
→ 移動が多すぎて時間が死ぬ
❌ 2:曜日固定ができていない
→ 新規が入りにくい
→ 情報共有が混乱
→ 信頼残高が減って関係性が弱くなる
❌ 3:診療時間が読めない
→ 毎回スケジュールが崩壊する
→ 訪問チームが疲弊する
→ 施設の信用も落ちる
❌ 4:患者の背景情報を管理していない
→ 認知症・嚥下・生活の変化で時間が狂いやすい
→ 介護職に迷惑がかかる
訪問歯科では、
“動線ミス=医院の赤字”につながる。
だからこそ
1日8名体制は
設計の勝負。
■ 成功医院は「毎週ほぼ同じルート」で動く
訪問歯科の理想形は
“同じ曜日・同じ時間・同じ地域”に毎週行くこと。
これがルート最適化の本質であり、
1日8名体制の土台。
結果:
- 移動時間が最小
- トラブルが激減
- 新規紹介が自然に増える
- 継続率が上がる
- チームが疲れない
- 売上が安定して跳ね上がる
訪問歯科は
完璧に設計すると、努力が不要になる医療。
■ まとめ(行動につながる)
訪問歯科の「1日8名体制」は
- クラスター(患者の密度)
- 曜日固定(ルート構築)
- 時間固定(ブロック化)
この3つを組み合わせるだけで完成する。
1日8名 × 月20日
= 160名 → 月250〜350万円
訪問歯科は
設計さえ正しければ
“誰が行っても同じ結果が出る医療” になる。
これが訪問歯科が強い最大の理由。


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