結論(この記事の要点)
訪問歯科の採用で一番やってはいけないことは
“外来と同じ採用基準で人を選ぶこと” です。
訪問は外来よりも
- 動線
- コミュニケーション
- 穏やかな対応
- 1対1の診療
といった特殊性が強い。
だから外来では優秀でも、訪問では全く合わないケースがある。
結論として
訪問歯科の採用は「人数」ではなく“相性”が全て。
ここを間違えると、
“応募 → 入職 → 早期退職 → 風評悪化 → 再び採用費の出費”
という無限ループが始まる。
この記事では、訪問歯科で
絶対にやってはいけない採用の失敗
を5つにまとめて、院長が即動ける形に整理する。
このテーマの前提知識
訪問歯科の採用は、
外来以上に “ミスマッチが致命傷” になる。
外来はシフトに入れなくてもなんとかなるが、
訪問は
- DH1名の離脱
- Drの動線停止
- 施設との関係性の悪化
など、ダメージがそのまま売上に直結する。
だからこそ、
「誰でもいいから来てほしい」
という採用は最も危険。
訪問は“少数精鋭”が正義。
だからこそ 採用ミス=経営の失敗 になりやすい。
具体的な分析・データ(採用NGパターン5選)
❌ NG①:とにかく“応募数だけ”を増やそうとする
訪問は外来と違い、
応募数が多い=成功ではない。
むしろ応募数が多いと
- ミスマッチ率が高い
- 院内が忙しくなる
- 面接コストが増える
とろくなことにならない。
訪問で成功する採用は
“少数のドンピシャ人材”
これだけ。
❌ NG②:外来の感覚で即採用してしまう
外来は
- スピード
- 手技
- マルチタスク
が強い人が向く。
しかし訪問では
- 穏やか
- 丁寧
- 一貫性
- コミュ力
が最重要。
外来で優秀 → 訪問でも優秀
は 全く関係ない。
むしろ外来でガツガツ仕事するタイプは
訪問を“物足りない”と感じて辞めることがある。
❌ NG③:ルート・動線・業務内容を曖昧にしたまま採用する
これをやると一発で辞める。
訪問は
- 車の運転
- 施設とのコミュニケーション
- 荷物の管理
- 患者との長時間対応
など、外来とは違う業務が多い。
ここを曖昧にして採用すると
思ってたのと違う…
仕事が重い…
施設との空気が合わない…
となり、
1〜3ヶ月で退職 → 再採用地獄 のコース。
採用の段階で
“訪問のリアル” をしっかり伝えることが必須。
❌ NG④:求人広告にお金をかけすぎる(コスパ最悪)
訪問歯科の採用は
広告と相性が悪いジャンル。
理由は3つ:
- “向いてない人”が応募しがち
- ミスマッチ率が高い
- 求人会社は“応募数”しか見てない
広告に30万円かけても
ドンピシャの人材が1人来る保証はない。
訪問は
- 口コミ
- 紹介
- 施設ルート経由
の方が圧倒的に質が良い。
❌ NG⑤:職場の雰囲気を整えずに採用だけ先に進める
訪問は
- 歯科医師
- DH
- ドライバー
- 施設スタッフ
- 患者
の距離がとにかく近い。
ここに不協和音があると
現場崩壊 → 退職 → 売上低下
の流れが一気に起きる。
採用より先に
“辞めにくい環境” を整える方が効果が高い。
実際にどう動くべきか?(行動ステップ3つ)
STEP1:訪問特化の“採用基準”を明文化する
例:
- 優しい
- 一貫性がある
- 運転に抵抗がない
- 年配者と会話が得意
- ルーティン業務が苦にならない
これだけで採用の失敗率は半減する。
STEP2:採用の前に“1日の流れ”を見せる
半日体験させると、
ミスマッチが一気に減る。
訪問ほど“体験”が効果を発揮する領域はない。
STEP3:紹介制度を作っておく(最強)
- 紹介してくれたスタッフに3〜5万円
- 施設スタッフ・ケアマネ経由の紹介
- 知り合いDHの紹介
紹介採用は定着率が圧倒的に高い。
まとめ(行動につながる)
訪問歯科における採用は
「数」ではなく「質」 のゲーム。
やってはいけないことは
- 応募数に頼る
- 外来と同じ基準で採用する
- 仕事内容を曖昧にする
- 求人広告に依存する
- 職場環境を整えない
この5つ。
逆に
訪問らしい採用基準を作り
ミスマッチを防ぎ
紹介採用を強化すれば
訪問歯科の採用は一気に安定する。
“人”が安定すると
訪問歯科は確実に伸びる。
採用は攻めではなく
防御が大事。


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